ハービー・ニコルズはどうしてメジャーになれなかったのか。

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実は、最近かなりハマって聴いてます。
ハービー・ニコルズは、セロニアス・モンクと並び称される異色のピアニストと呼ばれているそうです。
しかし名を残したのはセロニアス・モンクであって、彼ではありません。ブルーノートのアルフレッド・ライオンが、このレコードを世に出さなかったら、誰にも知られない存在で終わっていたかもしれないのです。ライナーノート読んでも、不遇のまま40代で亡くなった、などと書いてあります。
なぜこの人はメジャーになれなかったのだろうと、考えながら聴いてしまいます。
ジャズ・レーベル完全入門』という本を読んだら、まったく同じことが書いてありました。
ひょっとしたら、ほとんどのジャズファンが、このピアニストが世に認められなかった理由を検証するような聴き方をしているのではないか。そんな気がします。
ちょっと気の毒な話ですね。
私としては、その理由をこのCDからは、発見出来ませんでした。
なにしろ素晴らしい内容なのであります。
良いものが売れなかった理由など私にはわかりません。
世の中いろんな分野で、しょうもないものばかり売れてますからね〜。
どう仮説を立てても結果論にしかならない気がします。
この人のスタイルは、絵画でいえばキュビズムピカソではなく、ブラックとかレジェの感じ。
トリスターノ風かなとも思えるけどぜんぜんクールではない。あまりブルースっぽくなく、アバンギャルドっぽい気もするけど前衛感はなく、むしろノスタルジック。道化っぽいけど、笑わすつもりはなくアイロニーだよ。という印象です。