デューク・ジョーダンはノー・プロブレムだ。

フライト・トゥ・ジョーダン

フライト・トゥ・ジョーダン

シ・ジョヤなんてタイトルになってますが、危険な関係のブルースも入ってます。
聴き込んでいるうちに、気にいってきたゾ。
何回も聴いているうちに、イイ感じになるレコードってあるね。(CDだけど…)
特にジャズはね。
ジャズ喫茶の人気盤っていうのもわかる気がする。
でも、昔僕が通っていたころは、あまり聴いてた記憶が無いなあ。
油井正一さんが、デューク・ジョーダンを紹介した記事で、実力の割にぜんぜんついていないミュージシャンっていう風に書かれていた。なんだか気の毒な記事だったなあ。
そういえば、マイルス・デイビスの自伝読んでも、チャーリー・パーカークインテットの時に一緒だったジョーダンを、けちょんけちょんに言ってる。
やめさせて、バド・パウエルを入れようと、何度もパーカーに談判したとか書いてあった。
パーカーは相手にしなかったそうだが、もしそうなってたら確かにパーカークインテットにとっては、素晴らしかったと思うけど、やはり気の毒な話しだなあ。
僕もつい、その話に賛成してしまうのは、デューク・ジョーダンがダメだったということではなく、チャーリー・パーカーのポジティブなジャズに、ジョーダンの個性はあんまり合っていなかった、と思うからなのです。
それはこのアルバムを聴いてても、なんだかわかるような気がします。
ディジー・リースのトランペットも、スタンリー・タレンタインのテナー・サックスもちょっと暗めで、めちゃ渋い。
そんな二人のソロイストはジョーダンのジャズにピッタリです。ジョーダンは渋いんだね。いぶし銀だね。でもすごく底を支えるように透明感があるんですね。そこが魅力なんだなあ。